2020.08.22院長ブログ
月経関連トラブルざっくり~セミナー報告第6弾~
2020.08.22院長ブログ
みなさん、こんにちは。女性医療クリニックLUNA心斎橋 院長の二宮典子です。
8月1日の土曜日にサンケイリビングさん主催で「女性ホルモン」についてのウェブセミナーをさせていただきました。前回のブログでは、女子たちがどういったことに困っているのかということをご紹介させていただきました。
前回までの復習
ゆらぎ世代の女子の悩みは
- 1位 疲労
- 2位 美容
- 3位 月経関連
- 4位 更年期
- 5位 ダイエット
過去のブログで、疲労と美容についてすこしコメントをさせていただきました。ということで本日は第3位の月経関連トラブルざっくりまとめてみたいと思います。
今さらですが月経って?
さて、みなさん。
今さらですね。でも月経って何ですか?生理って何ですか?って聞かれてはっきり
こういうことです!
って自信をもって言えますか?
月経とは、妊娠が成立しなかったことで、子宮で不要になった内膜細胞が剥がれ落ちている現象です。
一般的に人間の場合、そのサイクルは25日から38日と言われています。
月経サイクルは、卵子を貯蔵している卵巣と、それに指令をだす下垂体ホルモンと、排卵した後の殻である黄体と、色々なホルモンが調整することで作り出されています。
そして月経に関わるホルモンたちは、月経のためだけに存在するのではなく、血液を介して全身に運ばれ、全身の細胞に働きかけています。
月経のトラブル
では具体的に月経関連で相談をうけやすいトラブルとその原因や対処方法についてご紹介していきます。
生理が来ない・量が少ない
通常25-38日で1回月経があるのが通常ですが、2~3カ月、はたまた1年くらい月経が来ない人なんて人をときどき診察させていただきます。
生理が来ないって楽ですよ
いやいや!ほっておいたらだめだめ!
先程も月経のことについて少し説明しましたが、月経はそもそも女性のからだに必要なホルモンが規則正しく分泌された結果として出血が起こっているのです。
なので、月経が来ないということは、身体の中に必要なホルモンが充分に出ていない可能性や、女性ホルモンは分泌されていてもその働きを邪魔する何らかの原因が潜んでいる、ということを表しています。
女子あるあるですが、予期しない妊娠ってこともありえます。
ということで、月経が来ないときは病院へ、GO!
妊娠の可能性が全くない場合でも3か月月経が来ない場合は受診の目安です。
月経の量が少ない場合は、問題ないこともあれば、貧血やホルモン異常や何か薬の副作用などのこともあるので、突然出血量が少なくなったと自覚した時も病院に行くようにしてください。
月経の量が多い、出血がなかなか止まらない
月経は通常5~7日間くらいで出血は止まります。
ナプキンも昼用のものを使用して、2日目くらいは出血量が多い、というのが普通なのですが。世の中にはつわものがいて、
毎日夜用ですけど、これで普通です
っていう子も…。いやいや、普通じゃないし。そもそも夜用なのに昼に必要っていうだけで、量が多いってことやん!
出血量が多いのは、閉経前のホルモンバランスの崩れで起きる人が多いですが、それ以外にも子宮筋腫・子宮腺筋症などの子宮の病気が原因で起きることも多いです。
また、貧血が進むと、貧血のために血を止める成分も薄くなってしまって、血が止めにくくなるという悪循環になっていることも。
いずれにしても、月経の出血が多いことをほっておくのはあまりよくありませんので、まずは病院で採血と超音波などの検査をしてもらいましょうね。
月経以外で出血がある・不正出血
月経のない期間に、突然出血がでてくる(不正出血)という人がいます。
不正出血の原因で一番いやなのが子宮がん
がーーん…
それ以外には感染症、特に性病。
いやーーん…
なので、不正出血に気が付いたら婦人科へ。絶対行ってください。
でも、安心してください。子宮がんや感染症の可能性はもちろんゼロではないですが、かといって、10人いたら10人ということではありません。不正出血の原因で一番多いのが、たまたまです。
たまたまって(笑)なんじゃそれ。
子宮の中に増えた内膜組織を維持するためのホルモンが、強いストレスでうまく維持できなくなったときにちょろっと出血することもありますし。
排卵のときに出血することもありますし。
逆に排卵しないせいで出血がはじまっちゃうこともありますし。
まぁ、そういうのをたまたまだね、と説明しています。原因を検査して大きな異常がないときは、あまり気にせず、なるべく規則正しい、ストレスの少ない環境で過ごすよう心掛けてください。
それでも、不正出血が何度もあるときは、低用量ピルなんかで治療すると良いこともありますので、婦人科への通院は定期的に行ったほうがよいかもしれませんね。
月経痛
月経といえば、お腹が痛い…。明日の仕事も気が重い…。
なんて経験はありませんか?月経痛・生理痛はもはや日常的な状態として認知されていますが、ここにも大きな落とし穴が。。。
そう、誰もが一度は経験するであろう月経痛ですが、月経は痛くて当たり前ではありません。
痛みの程度はひとそれぞれですが、痛みをほっておくとよくない病気が隠れているかもしれません。
月経困難症
月経困難症は機能性月経困難症と器質性月経困難症に分かれます。
機能性月経困難症は、特にお腹の中に異常はないけど、生理痛つらいっていうやつです。生理が始まったところの若い女子に多いです。機能性月経困難症は精神的なストレスや冷えなどでも悪化するので、生活習慣を見直したり、ストレスを回避することがとても重要になります。
器質性月経困難症は、子宮やその周辺臓器に月経痛を起こす原因がある状態のことです。有名なのは子宮内膜症です。子宮内膜症などの病気が原因として存在するため、ほっておくと月経のたびにどんどんその痛みが悪化していくことが知られています。市販の痛み止めに効果を感じなくなってきた人は必ず病院を受診してくださいね。
感染症
有名なのは、クラミジア感染症です。月経痛がある時期から悪化してきたというときは、その直前に性感染症であるクラミジアに感染してしまっていることもあります。
月経痛の原因が性病なんて!
意外だったかもしれませんが、わりとよくあります。定期的な性感染チェックはレディーのたしなみなんですね(ホンマか??)
月経前の諸症状
月経の時よりも月経前のほうがつらい、という人もいます。
月経前症候群と言いますが、これは月経前の黄体期に分泌されている黄体ホルモンによるものと考えられています。
黄体ホルモンの働きは、「身体を水っぽくすること」。
そのため、むくみや冷え、眠さやだるさ、イライラや悲しさ、など身体にも心にも少しウェットな状態を作ってしまうのです。
でもこういった困った症状も、月経が来ればまるで別人のようにすっきり治ってしまうんですね。
こういった月経前症候群(PMS)に治療をする必要があるかは、ご本人がどのくらい困っているかで決定すると良いです。
でも、誤解しないでいただきたいのは、軽症なら行かなくてよいというわけではありません。困る程度は人それぞれ。みんな生活の負荷も習慣も違います。なので、
PMSに困っているけど、これくらいならみんなあることだから我慢しないと
とは思わないで欲しいのです。
悩むなら、さっさと病院で相談してください。
というのも、病院で相談して、なんらかの治療が開始されたとて、完全にそのPMS症状がなくなるというわけではないから。
とりあえず、きちんと相談して、効果のあるものを試してみて、あなたと治療の相性がよければラッキー。そうでなければ、それはそれとして、少しでも楽になる方法を次に考えないといけません。
他の治療もそうですが、万人に完璧な治療なんてありませんから。まずはかかりつけの婦人科をもって、自分で悩み過ぎる前にとりあえず相談をするという意識が大切です。
まとめ
いかがでしたか?
月経のトラブルはここにあげた以外にもあるかもしれませんが、代表的なものを取り上げてみました。
月経とのお付き合いは約40年間くらいになる人が多いので、人生の半分お付き合いする月経のことをもっと知ってあげても良いかもしれませんね。
では、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。次回は更年期のトラブルについてお話しします。
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院長紹介

女性医療クリニック LUNA心斎橋
院長二宮 典子
女性の排尿や生殖(セックス)にまつわる様々なトラブルを診断・治療いたします。今まで諦めていた症状に対して、専門的な治療を行うことで、素晴らしい生活を取り戻されている患者さんが多くいらっしゃいますので、私たちと一緒に頑張りましょう。